菅平温泉やまびこ

ラグビー観戦記

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2000年4月・5月・6月

 
   
   夏合宿シーズンまで、あと1ヶ月となりました。6月の菅平は、まだひっそりとしています。
   各グランドの芝は青々と育成中。抜けるような青い空が待ち遠しい毎日。
   昨年春には、サニア・パークのオープンを記念して、菅平でも全法大対全早大戦がありましたが、
   今年は7月8日〜行われる関東クラブ交流試合を皮切りに、菅平の短い夏が始まります。
   春はセブンズ、パシフィックリム、そしてオープン戦の季節。
   それでは、4月〜6月のラグビー日記をご紹介します。


■4月2日■  ワールド・セブンズシリーズ第8戦 日本大会
  今冬のスキー場の営業は4月9日までだったので、2日間とも観戦に行けなかった。
  世界の強豪チームの真剣勝負をグランドで観戦したかったな。
  ジャパン、プレート優勝おめでとう!
  パウロ・ファミリーの実力結集。みごとな成果。
  パウロさんや加藤コーチ、トレーナーの大村さんや選手たちの喜ぶ顔が目に浮かぶ。
  昨年の夏合宿最終日に撮った、笑顔いっぱいのパウロ・ファミリー集合写真を思い出した。
  海外遠征して立て続けに試合をこなし、疲れを押しても体調を整えていくことは大変だろう。
  シーズン中の国内試合や15人制にメンバーを取られてしまい、チームの固定化は難しそうだし。
  それでも、日本のファンの目の前で彼らはやってくれた。
  次のエアフランス・セブンズも是非頑張ってほしい。

■4月30日■  ジャパン・セブンズ大会
  久しぶりの国内トーナメントとなり、日程も1日のみ。パレードもなかった。
  初夏を思わせるような熱い日差しの中、16チームによる試合が次々と消化されていく。
  セブンには15人制とは違った面白さがたくさんある。
  スピード。ボールをつなぐパスの技。1対1の抜き技。ディフェンス。
  ゴール前、渾身のタックルで相手を食い止める瞬間は、観ていて気持ちがいい。
  7人制ジャパンでお馴染みの選手たちが多く所属するチームほど、勝ち進んでいくようだ。
  ここにもパウロ・ファミリー健在ってことかな?
  予選は14分間、決勝は20分間も走り続けなくてはならない体力や筋力が必要だ。
  勝ち抜いていくチームの選手たちは足がつらないのか、などとケガの心配をしてしまう。
  対戦した敗者チームから選ばれた”助っ人”が勝者チームに再登場すると、さらに応援したくなる。
  いつもとは違うチーム・ジャージを着た選手の姿は、見慣れなくて妙な感じなのだが、
  助っ人は助っ人らしく、技をアピールしてトライを取ったりする。
  楽しいゲームが繰り広げられた。
  カップ・トーナメント優勝はサントリー。
  バックスタンドのサントリー応援団は最後まで盛り上がっていた。
  SH永友さんと田中さんが同じゲームに出場できるのは、セブンズだからこそ。
  ラグビー版『技のデパート』とでも言いましょうか。圧勝だった。
  そうそう、明大の斉藤くんや日大の北條くんはサントリーに入ったのだ、と再確認。
  新人たちの戦力加入により、秋のシーズンがますます楽しみなサントリー。

  セブンズのもう一つのお楽しみは、選手を身近に感じられるという事。
  ゲームの日はピリピリしている選手たちも、この日は意外と気軽にサインや写真に応じてくれる
  から、ちびっこやファンにとっては願ってもないチャンス。
  控え席の選手たちの素顔が垣間見られたりして。かなりミーハー気分!
  観客席を探せば、ゲームに出ないメンバーが家族連れや彼女連れで来ていたりする。
  マコーミック一家&ゴードン一家は一際目立っていて素敵だった! 


■5月11日■
  新生ジャパンのメンバーが発表された。昨年のW杯メンバーからは9人が残っただけ。
  3年後のW杯を意識した人選だし、ケガで選考対象外になった選手も多い様だが。
  それにしても若い。学生の名前も多い。ベテラン選手の名前を探してしまう。
  新メンバーは、シーズン中に各チームで活躍した選手たちなので、その顔やプレーは思い浮かぶ。
  とはいえ、もっと他に誰かいなかったっけ?と写真名鑑をめくってしまった・・・。
  気分も一新。新しいジャパンの試合を早く観てみたい。


■5月20日■  エプソンカップ パシフィックリム 日本対フィジー戦 (22−47)
  新生ジャパンの初試合は、雨にたたられギャラリーも少なく、残念な結果となった。
  粘り強い連続攻撃の末に生まれた大畑くんの2トライ。低いタックル。耐えたFW。
  しかしミスが多すぎる。
  新戦術フラットラインは一つ間違えばピンチを招く。
  素早い展開を意識するあまりか、パスがもたつくと、すかさずフィジーにインターセプトされた。
  ファンはすぐ結果を求めてしまうが、今のこのメンバーでは勝てないのか。
  とりあえず、まだ1戦目。仕方ない。


■5月27日■  エプソンカップ パシフィックリム 日本対アメリカ戦 (21−36)
  花園もやはり雨だった。テレビ観戦。
  ミスが多いのは、若い選手が経験不足だからであろうか。
  監督・コーチ・スタッフ陣のサポート体制や心境を考えれば、あまり勝手なことも言えないが。
  目標は3年後のW杯だとわかっていても、「目先の試合にだって勝ってほしい」と願うところだ。
  今日の試合は、キャップがもらえる大切なテストマッチ。
  試合に負けたというのに苦笑いをする選手たちに対して、少し腹立ちを感じてしまった・・・。


■6月 3日■  エプソンカップ パシフィックリム 日本対トンガ戦 (25−26)
  毎週雨が降り、ギャラリー不足でかわいそうだと気になっていたのだが、今日は曇り。
  そのせいか、秩父宮は新制ジャパンの初勝利を願うファンで、なかなか賑わっていた。
  予想以上に、メイン指定席・バック指定席ともに埋まっている。
  ラグビーはチケットが安いので助かる。国際マッチなのに一般席は1000円だなんて。
  そんなスポーツ他にはないかも。みんなでジャパンを応援して、盛り立てていかねば。

  今日の試合は勝ってほしかった。
  前半押されっぱなしで点差をつけられたが、後半は日本のペースとなりいい攻撃が続いた。
  ここぞという時に、またまた初歩的ミスがあり、もう一つ攻めきれなかったことが悔まれる。
  SH伊藤さんとSO大西くんは、ミスも多かったが果敢なプレーで健闘していた。
  しかし大西くんがスタメンだと広瀬さんはリザーブなんだなあ・・と当たり前の事を思う。
  ラインアウトのタイミングが合わないシーンでは、タッチライン際で見守る薫田コーチの心境を
  うかがってしまう。
  選手の新旧交代の時期は、ファンだって複雑な心境なのだ。
  若い選手には、若手らしい、それぞれの持ち味を発揮したプレーを期待しよう。
  FB栗原くんが走り抜ける。CTB難波くんの低いタックルが決まる。重量PR岩間くん、FWを支えて。
  FL野澤くんが途中出場すれば、大きな拍手が沸き起こった。
  ケガで出場できないベテラン選手たちのレギュラーの座を揺るがすような闘志を見せてほしい。

  これで、ホームでの試合を3戦とも落としてしまった。残念。
  1点差まで詰めよっても結局勝てなかった。それが今のジャパンの実力なのだろう。
  しかし、このまま目先の試合に負け続けていても大丈夫なのか?
  ”勝つこと”に対しての意欲が薄れてしまわないであろうか?
  テクニカル・サポート体制は、第3回W杯後の時に比べてさらに整っている。
  1戦1戦の経験や反省は、次の試合に実証されていくはずだ。
  毎週のように合宿・試合と遠征続きで、仕事や学業との両立は大丈夫なのだろうか?
  ジャパンに選ばれることの重要性。キャップの重み。自チームへの貢献。
  相当の覚悟や意識、意欲が要求される。まわりの理解も必要だし。とにかく大変なことだ。
  さて次は、サモアにリベンジできるか?


■6月10日■  エプソンカップ パシフィックリム JAPAN対サモア戦 (9−68)
  4週連続のテストマッチだったし、アウェーでの試合で疲れはピークであっただろう。
  点差をみれば、実力の差は歴然としているようだ。
  地上波テレビ放送は2週間後だし、新聞も小さい記事でしか取り上げていない。
  ラグビー協会のホームページが唯一の情報源。
  4連敗中では、マスコミが取り上げるわけもないか・・・。


■6月12日■
  『フランスのコロミエでプロとしてプレーすることになった吉田義人さんが無事帰国』という映像が
  夜のスポーツニュースで流れた。
  ジャパン対サモア戦のニュースはやらなかったのに。

  最初、吉田さんがプロテストを受けるというニュースを聞いた時、大変失礼ながら驚いた。
      (吉田さん、ごめんなさい)
  昨年初のプロ選手となった村田さんの場合は、ジャパン現役時代に移籍話が出ていたので、
  31歳という年齢にもさほど驚かなかった。
  吉田さんも同じ31歳。少し遅すぎる挑戦ではないのかと感じたのは何故か。
  第3回W杯以来、プレーを見る機会も少なかったし、ウィングというポジションを考えれば、
  筋力の衰えや走るスピードが落ちていることなどは否めないのでは・・・と思った。
  しかし、テレビ番組『ZONE』の吉田義人編を観て、素直に応援したくなった。
  筋力トレーニングを積み、さらに筋肉がついた体型は別人。太い脚。切れの良いステップ。
  吉田さんのラグビー人生はまだこれから。
  たぶん完璧主義者なのだ。たぶん密かな努力家でもある。
  その昔、夏合宿で食事やグランドへの移動時など、1人で行動されることが多かった。
  それは、「ファンを意識している」とか「仲間がいなくて孤立している」と囁かれた。
  「乱れないヘアースタイルには、スプレー缶3本を駆使しているらしい?」という妙な噂まで
  流れたものだ。
  何事も完璧にこなしたいタイプだから、誤解を招きやすいのかもしれない。
  クールな面持ちでラグビーに没頭する反面、ファンややまびこスタッフへの暖かい言葉も忘れない、
  思いやりのある方だった。試合後ファンに向かって「頑張りますので応援して下さい」と宣言したり。
  すべては愛するラグビーのため。その姿勢はカッコ良すぎる。
  ラグビーファン以外の人にも、その名前や顔を知られているラガーマン。
  やはり『世界の吉田』なのだ。情熱と自信がみなぎっている。
  新たな闘いに挑む吉田さんに、これからも日本のたくさんのファンが応援することだろう。
  フランスに行っても頑張ってください! 応援しています。
  そして、村田さん・吉田さんに続き、海外プロ進出を狙っている次なる選手は誰か?


■6月15日■
  今日の『ZONE』は吉田義人・続編。コロミエ合格が決定した時のホッとした表情が印象的だった。