2003年5月25日  日本代表対ロシア代表戦   


  お披露目したばかりの新ジャージに身を包み、ジャパンの選手たちは颯爽とファンの前に登場した。
  先週の米代表との試合でまさかの大敗を喫してしまったけれど、今日の相手はロシア代表。
  一年前の雨の国立競技場で、40点差で圧勝した相手だ。巨漢揃いで力はあるけれど、スピードに
  は弱くディフェンスの甘いチームだった。当然今年もジャパンは快勝して、幸先いいスタートを切って
  くれるはず。新しいジャージ&快勝で弾みをつけて、ジャパンの強い姿を見せてほしい!
  秩父宮につめかけたファンは、多分みな同じ気持ちで観戦に臨んだことだろう。

 ジャパンは前半14分、PG成功で先制したものの、ロシアにPGで追いつかれ、先制トライも奪われた。
 

3対10となった後も、ロシアのパワーと勢いを止められないまま、自陣内で戦うばかり。
さらに1PGを決められ、3対13と離される。

ジャパンはとにかくラインアウトが取れない。情けないぐらいにミスの連発。
セットプレーからの攻撃でも、BKとの連携が悪く、ハンドリングミスから
スピードに乗れない場面が続く。あ〜あ。

BK自慢のスピードを見せる場面もないまま、時間だけが過ぎていく。
前半37分、大畑くんが個人技で左隅にトライ! やっと初トライ。
その直後、キックオフから栗原くんが抜け出て、小野澤くんから再び栗原くんへリターンしてトライ。サントリー・コンビによる華麗なノーホイッスルトライ! 前半終了間際にきて、ようやく熱狂できる場面がやってきた。
そう言えば、サポーターズシートでは赤白ボードが初めて揺れている。トライ後のゴールはならず。


よしこれからだ、と思ったのも束の間。ジャパンのミスから、さらに1トライを返され、前半は13対18とロシアが5点リード。多少不安なムードはあったものの、後半は風上になるし、巨漢ロシアがジャパンのスピードに根をあげるもの、と信じていた。まだこの時点では・・。

後半もロシアの勢いは衰えず気合が感じられる一方、ジャパンは相変わらず空回り。すきを突かれてあっさり2トライを献上し、13対30とますます引き離されてしまう。なんということ・・。

シンビン退場で1人足りない状況になったロシアに対し、ジャパンは
伊藤さんが1トライを返して、20対30と追いすがる。いけ〜!
後半から入ったバツベイに球を集め、縦に突進するシーンが見られると歓声が上がる。でも点にはつながらない。
気ばかりあせりゲームを修復できずにいるジャパンを嘲笑うかの
ように、ロシアが試合を決定づけるトライとG、さらにPGを決める。
残り時間わずかになった時点で、20対40とダブルスコア。は〜。
ノーサイドを待たずに帰り始めるファンもいる始末。
 
         待ってよ! いくら絶望的に負けてるからって、最後まで応援していこうよ。
         選手たちはみんな頑張っているんだから。 

「ロスタイムは7分です」 
場内が一瞬どよめく。7分なんて前代未聞?! まだあきらめちゃいけない、ってことだよ。ファンの気持ちを裏切らないで。
ジャパンは最後まで試合を投げずに戦い続けた。栗原くんと淵上くんが2連続トライを決め、結果は34対43。トライ数は5本ずつ、となんとか体裁を整えた。
しかし、点差以上にゲームは完敗。ロシアにも負けるとは・・。
剛臣さんの
気迫あふれるプレー
執念のトライで
点差はようやく
20対40に

ロスタイム
の間に
辛うじて
2トライを
返すが・・

初キャップの
ルーベン選手
今日はその実力を
プレーに
活かせなかった

バックスリーの快走も
虚しく・・
最後まで
調子が
でなかった

  既に試合は終わっていたが、どっと力が抜けてしまい、しばらく席から立ち上がれなかった。
  観客ですらこんな気持ち・・。選手やスタッフ、協会関係者たちの気持ちは計り知れない。
  どうしたジャパン? どうしちゃったんだ? 何がいけなかったんだ?

この後もテストマッチが続くけれど、アメリカにもロシアにも勝てなくて、
オーストラリアAやイングランドに勝てる見込みはあるのだろうか?
毎回死ぬ気で臨んでくる
韓国相手でも、ひょっとして危ないかも?
W杯へ向けて残り5ヶ月となった今、何とも言えない不安感。

3月の
豪合宿で収穫を得ていたはず。チームもまとまりを見せ、いい雰囲気に高まっていたはず。米遠征や直前合宿というハードスケジュールが続いた為、ケガや疲れが溜まっていたのだろうか。それとも、これが今のジャパンの実力なのだろうか。失望した。落胆した。ジャパンは多くのファンの信用を失ってしまった。
このままでは、ファンさえも離れてしまうよ。ラグビー人気、ラグビーに対する評価がますます下がってしまう。
せっかくジャージを新調したって、勝てなければ強くならなければ意味がない。結果がすべて。ダーバンのスーツ姿もカッコいいけれど、うつむき加減の負け犬顔には似合わないよ。

でもちょっと待って。ファンが憤って罵声や不平を並べたところで仕方ない。
誰よりも悔しい思いもしているのは、選手やスタッフたち自身なのだから。
この2試合の敗戦の悔しさを糧に、気持ちを切り替え、ゼロから出直してほしい、と心から願おう。
残された月日を有効に利用し、強さを取り戻してくれることを信じて、これからも応援し続けよう。
そう、ファンにできることは、選手たちに声援や拍手を送り、信じて見守り続けること。
頑張れ、ジャパン!

「ニッポン! チャチャチャ!」
ポール裏にいるチビッコたちの手拍子が始まると、「チャチャチャ」は秩父宮全体に広がった。
ジャパンが負けている・・・いてもたってもいられず、自然とジャパンコールが始まる。
このまま敗戦となりそうな嫌〜なムードを払いのけ、声を合わせて応援し、気持ちを奮い立たせるしかなかった観客たち。ラグビーの雰囲気には多少合わないような気もしたけれど(苦笑)
悔しくても、腹が立っても、野次なんか飛ばさずに、暖かい声援をジャパンに送り続けようよ!

 

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